こんにちは!スポーツを科学する「scientific athlete」のゆうです.
今日は「心理学」の観点から,
スポーツにおいては笑顔が最強の武器になる
について解説していこうと思います.
集中力が増す
まず前提として,集中しているときというのは,面白く熱中しているときになります.
そこで,面白く熱中する状態を自ら作り出すのが”笑顔“になるのです.ここで1988年に行われた研究を紹介します.
グループAは,ペンをストローのように咥え、グループBは,ペンを横にして,歯でペンを咥えます.
その状態で,漫画を両グループに読んでもらい,面白さは10段階で評価します.
するとグループBの方が,漫画を面白いと評価しました
これは,「ペン・テクニック」と呼ばれ,歯でペンを咥えることで,自然と口角が上がり,笑っている表情になることで,脳が面白いと感じるテクニックです.
スポーツをするときにも口角を上げ,笑顔になることで面白く感じ,集中力が増すのです.
緊張が緩和される
いきなりですが,あなたはライオンに襲われています.その時,あなたは笑っていると思いますか?
おそらく,答えはNOですよね.
人間は,昔から,獣に襲われている時には,笑っておらず,安全な場所にいる時に,仲間と笑って過ごしていました.
その頃からの影響からか,「笑っている時」=「リラックスして良い時」と脳が思い込みます.
リラックスしている時というのは,副交感神経を優位にさせ,緊張を緩和させる効果もあるのです。
つまり,笑うと緊張がほぐれるのです.
体調が整う
笑うということは,体の免疫力も高めるということがわかっています.
私たちの体の中には,ナチュラルキラー(NK)細胞という,ウイルスや筋と戦う細胞が存在します。
ナチュラルキラー細胞が活発に働くと,私たちの体は様々な病気にかかりづらくなると言われています.
マンガ「働く細胞」でも,そのシーンが面白くわかりやすく描かれているので,気になる人はチェックしてみてください.アニメにもなってますよ.
応援される
みなさん、甲子園ニュースなどで、ずっと笑顔のチーム、などと聞いたことがありませんか?
人にはミラーニューロンと言って、見ているだけで、観察している人と同じような脳の部位が活発化することが知られています。つまり、笑顔の人を見ると、自分も楽しくなってくるのです。応援するならもちろん、楽しい方を応援しますよね。
応援によって、スポーツパフォーマンスは向上するのか、に関してハンドボールを用いて実験が行われたことがあります。
この実験では、活動測定デバイスをつけてもらった選手に対し、前半は無観客、後半は応援有りで試合を行わせました。この時、選手には、後半から応援が来ることは知らせていません。
応援有りでは、走行距離や歩数、心拍数が約20%向上し、激しいプレーを継続してできるようになることが検証によって明らかになりました。
サッカーの試合においても、ホームで行う試合では、アウェイで行う試合に対して、約1.3倍も勝率が高くなることが分かっています。これだけでは、フィールドへの慣れの影響や、移動の負担の影響を排除しきれません。
しかし、近年のコロナウイルスによって、無観客となった試合では、ホームで行う試合の勝率が、コロナ禍前と比較して、低くなりました。
このように、応援によって人は強くなります。応援されるような人になれるようにマナーを守り、笑顔で印象の良いアスリートとなれるように心がけると自分の勝利のためにも良いでしょう。
いかがでしたでしょうか。
笑顔は最強の武器になる4つの理由。実際に、笑顔の時100mのタイムが速くなる。ピッチングの球速が上がるなどの研究結果が多くあります。スポーツパフォーマンス以外にも、記憶力の向上や、コミュニケーション能力の向上など、まさに「笑顔は最強の武器になる」のです。
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